海っていいなぁ

NHK朝ドラ「あまちゃん」は、東北の海女カルチャーがドラマ前半のメイン
ですが、ヒロインのアキ、ユイは地元から上京する。
震災や大津波より過去のおはなしから物語が始まります。
「おら、誰にやれと言われたからとかじゃなく、
海へもぐりたいから、海女やるんだ」
と、古海女たちに、ビシッとキメる、アキであります。
東北の海女たちは非常ににぎやかで、迫ってくるような生命力に
溢れています。海のおおらかさそのものでしょうか。


つくづく日本はぐるりと海に囲まれた歴史が豊か国だなと、
痛感。あまちゃんでは今後、東北津波災害が展開の予定。
生命力の源でもあり、すべて奪いもする、大海の
パラドックスを孕んでいるのです。
作家の北方謙三も、日本の南北朝、そして藤原純友と、
倭寇や水軍をテーマにした作品を発表しています。
北方は海や港の描写に独特の迫力があるので、読んでると
海っていいなぁと感じます。
同じく作家である上田早夕里の「華竜の宮」の方は海が大テーマ
のSFカタストロフです。短編集のリリエンタールの末裔は愛読書です。
マンガ花の慶次にも、南海の海の民が登場し、海賊や琉球王が活躍
します。
日本にとっても、海は、欠かせないテーマの一つであります。
よくいう「ムラ社会」といった内省的な側面が日本にはあります。
それらと同じかそれ以上に、海、空の広さや深さもあると思います。
都会も田舎もないんじゃないでしょうか。